Pidoniaの世界へようこそ

山梨県塩山市斉木林道(笠取線) alt.1,500~1,650m 1.ⅶ.2000

Lemula(ニセハムシハナ)に憧れて、有名産地である大菩薩嶺日川林道を初めて訪れたのは1975年6月下旬のことである。この記念すべきLemula初遭遇以降、一旦この虫とは距離を置いた活動が続いていたのだが、聞けばその日川林道でも徐々に採りづらい虫になっているらしく、代わりに柳沢峠にほど近い表題の地で採集可能との情報を得て、1991年、16年ぶりの再会を期して訪れてはみたものの、この時は見事ヌルで退散するハメに陥ってしまった。

高松転勤による約9年間のブランクを経て、今度こそ懐かしきLemulaに逢いたい!との思いでかの地を再訪したのが、帰任直後となる今回ご紹介の2000年7月1日である。肝心のLemulaは、僅か1頭ではあったが何とか再会を果たすことが出来(但し、花からではなく叩き網で採集)、他は道中に咲き競うミヤママタタビ、コゴメウツギ、ニシキウツギなどの花を掬いながら存分にピドニアを堪能する・・・と言えば聞こえは良いが、正直ピドニア以外のカミキリはほとんど見ることが無かった、というのが実態であった。


その後も、進み入った林道奥で偶然虫友2人に遭遇するまでは至極真面目に採集にいそしみ、遭遇してからは駄弁ったりしながらの手抜き採集を継続したものの、一緒にお昼を食べてからは三人連れ立っての転戦で意見調整がつき、これをもって彼の地に別れを告げたような次第。


実は当日、期待のLemulaに僅か1頭しか遭遇できなかったのが残念で、2年後再びかの地を訪れ、やっと念願叶って数多くの彼らと巡り逢えたことを付記しておきたい。

2000年7月1日の遭遇種

・ホソガタヒメハナ P. semiobscura
・ミヤマヒメハナ P.sylvicola
・フトエリマキヒメハナ P. himehana
・マツシタヒメハナ P. matsushitai
・ツマグロヒメハナ P. maculithorax
・キベリクロヒメハナ P. discoidalis
・オオヒメハナ P. grallatrix
・ムネアカヨコモンヒメハナ P. masakii
・ヨコモンヒメハナ P. insuturata
・オヤマヒメハナ P. oyamae
・フタオビヒメハナ P. puziloi
・チャイロヒメハナ P. aegrota

当日以外の日に同地で確認できた種
・ナガバヒメハナ P. signifera
・ニッコウヒメハナ P. limbaticollis
・セスジヒメハナ P. amentata

<< 前のページに戻る

↑ PAGE TOP