Pidoniaの世界へようこそ

神奈川県愛甲郡清川村丹沢山(塩水林道~堂平) alt.500~1,200m 5.ⅵ.2004

四国赴任中に神奈川県下でエゾトラが採れている旨聞いていたので、帰任したら一度は出かけなくては!と2001年に初挑戦したのがここ、丹沢山である。初訪問時は訳も分からずただ登って見たものの、カマツカは固い蕾で戦わずして大惨敗。その後の挑戦でも開花期を合わせるのが意外に難しく、しかも現地に至るには長く辛い林道歩きを強いられるため、やっと辿り着いても花が無いと、心底心が折れてしまう。

辛い思い出ばかりが残る林道入口のゲート

この日も延々と続く急こう配の林道を登りつつ、所々咲いている花などを掬いながら、休み休み先を急ぐ。サルナシからヨコヤマトラ、オオバアサガラからはヘリグロホソハナなど、小休止を挟みつつやっとの思いで辿り着いた現地ではやや遅めのヤブデマリが出迎えてくれたが、残念かな、期待したカマツカの花はすでに散り終えた後であった・・・。

かくして、周辺林内をくまなく歩き廻り、一本だけ見つけた満開のヤブデマリを軸に、辺りの花をローテーションで掬い歩く。やがてエゾトラを手始めに、もう一つの目的種コトヒメハナ、更にはカタキハナやタカオメダカなど多種多様な面々が徐々に姿を見せ始め、ふと覗き込んだ足元のブナ倒木にはセダカコブヤハズが鎮座していたりもした。

前年だったか、陽の傾くまで頑張って下山を始めたら、余りの疲れでヨレヨレになって車に辿り着いたことが脳裏をよぎり、この日は昼食を食べた後、まだ体力が残っている内に下山を始めたような次第。どうやら、その後の私の日帰り採集パターン(早朝出撃~昼食後即帰還~夕刻自宅でのんびり)はこの頃から少しずつ芽生え始めていたようだ。

2004年6月5日の遭遇種
・ナガバヒメハナ P.signifera
・ヤノヒメハナ種群の一種 P.chairo系 sp.(H紋を欠くタイプ)
・ヤノヒメハナ種群の一種 P.chairo系 sp.(B~H紋を有するタイプ)


・ツマグロヒメハナ P.maculithorax
・キベリクロヒメハナ P.discoidalis
・オオヒメハナ P.grallatrix
・ニセヨコモンヒメハナ P.kaguyahime(=旧simillima)
・コトヒメハナ P.lyra
・フジヒメハナ P.fujisana
・フタオビノミハナ P.puziloi
・チャイロヒメハナ P.aegrota


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